ピークオイルと高効率車への置き換え。

随分前のエントリ[http://d.hatena.ne.jp/yeyehill/20050813/p2]のコメント欄にこんなURLが貼られてた。
http://asyura2.com/0510/nature01/msg/363.html
要するに既存の自動車をエネルギー効率の高い乗用車に置き換えるのにもエネルギーが要るんだから、そんな簡単じゃないってことのようだ。結論には同感できるけど、例としてはどうなんだろう。
まず大前提として言えば、5年あるいは10年で世界中の乗用車全てを置き換えるとする仮定自体があまりにも非現実的過ぎると思う。こんなこと言うと環境派の方々から「それをやらなければ我々の未来はないのだ!」とか言われそうだけど、先進国はともかく途上国で今年からイキナリそんな体制に持って行くのはどうやったって不可能に思える。
基本的に僕らが目指すべきは、(暫定的に)理想とされる環境調和型社会へのソフトランディングだ。そのセンで言うなら、高効率乗用車生産のために必要なエネルギーを石油換算することの意味ってあるんだろうかと思う。高効率車生産分のエネルギーが足りなくて、しかもそれが再生可能エネルギー増産で賄いきれないのなら原子力で賄ってやれば良いし、もっと言えば別に天然ガスとかメタンハイドレートを使ったって構わないと思う。石炭でも良いかもしれない。それに加えて、コメント欄にも書いたとおり新たに生産された高効率車は既存のものよりもはるかに燃費がいいわけだから、置き換え期間をもっと長く見積もって、燃費向上を考慮に入れれば、少なくとも乗用車の「置き換え」にはそんな悲観的にならなくても良いんじゃないかと。
それよりもこの10年くらいで凄まじいくらいの経済発展を遂げると見られる中印を初めとする国々での、猛烈な勢いでの「車社会化」の方が怖いと思う。地下鉄の出来るだけの整備が必要。
まあそういう話が頭の中にあって

えーと低公害車と既存車との燃費差とかも考えてみたいですね。
例えば一台の生産に必要なエネルギーの石油換算量は90バレルってなってますけど、これって大体15000L弱ですよね。
んで例えば燃費が5km/Lから15km/Lにでも向上すれば12万キロ走ればペイできてしまいます。そんなに走らなくても結構な分は取り返せそうな。また今度もうちょっと詳しく調べてみます。

なんていう非常に適当なコメントを返した訳で、これは論点がズレっちゃズレてるんだけど、置き換え期間を20年に設定したらそれはそれで関係のある話なのだ。
んで、コメント書いて直ぐに気付いたが、「もうちょっと詳しく調べる」てのは不可能に近いかも。書いた時は「乗用車の平均燃費が判れば・・・」なんてことを思ってたんだけど、そんなデータの存在を期待する方が間違ってる*1
無いものねだりをしてもしょうがないとはいえ、気にはなる。平均燃費ってどんなモンなんだろう?
普段街中ばかりを走ってるウチのフィットは、大体10km/Lくらいだ。たぶんちょっと前の普通の乗用車なら5km/L位だろう。でも高速ばっかり走ってたらフィットなら20km/L近くまで行くし、最新の車ならもっと良いカンジなハズ。そして高速ばっかり走ってる車の方が相対的に走行距離も長いからそれも考慮に入れるべき。とは言うもののあまり性能の宜しくない車も世界にはゴマンと存在するわけで、しかしながらそういうあまり産業が発展してない地域に限って比較的経済的な燃費で走れてしかも長く走ってることが多いわけで。予想が付かん。

*1:ここでの「平均燃費」ってのは、「全車の燃費の平均値」じゃなくて、「全車の全走行距離/消費自動車燃料」です。念のため。