自宅生。

就職するまでに一回くらい一人暮らしをしてもいいかなあなどとうっすら思いながら、結局大学生活最後の年になってしまった。ただ、研究にかける時間量が物凄く多い今になって、むしろ自宅生でよかったと思うことがしばしばある。どれだけ研究に打ち込んでいて頭の中が研究一色になっていようが、必ず往復約3時間の通学時間は取らざるを得ないわけで(研究室泊り込みは絶対にしない主義)、それによって音楽を聴いたり本を読んだりする時間が強制的に作られるのだ。これは僕が精神的に健康な生活を送るのを思いの外強く支えてくれている。そんなことに気づいて、最近は「読書や音楽鑑賞に費やす時間を週に20時間以上取る」というルールを自分に課した上で研究をどんどん進めている。
こんな感じで忙しいので、ブログにまでなかなか手が回らないのがちょっと残念だ。ただ、最近まとまった「国及び独立行政法人等における温室効果ガス等の排出の削減に配慮した契約の推進に関する基本方針」の案についてはどうしても触れておきたいから、近いうちに必ず記事を書こうと思っている。
というのは、「京都議定書目標達成計画」などを初めとして至る所で言われていることだけど、業務その他部門と家庭部門のエネルギー起源二酸化炭素排出量が一向に減らないどころかますます増えているのだ。そこで同計画ではこれらについて大幅な削減を目指すとしているんだけど、当時は「自主的な環境配慮行動を推進」という表現に留まっていた。「自主的行動の推進」というのにはざっくり言って3つの方法があって、積極的な情報提供などによる市民教育(初等レベルも含める)と、自主的行動をとった者に対する補助・各種免除と、あとは推進者自らがそのモデルパターンとなるような行動を実践して真似てもらうという方法がある。
「環境配慮契約法」はそういう意味で、どういうような行動を取ればいいのかというお手本をお上が自ら示すという法律になるわけだから、バランスが大変に難しい。特にこの国では各企業が今後同法で定められた基準などを積極的に真似ていくことになると思うので、本当に「環境に優しく」なっているか、新技術に過度または無意味な期待をかけていないか、要注目だ。