社会と子供。

バイト先で生徒(13)に「今までの人生の中での大ニューストップ3は?」と聞くと、順位は付けなかったものの、佐世保小学女児殺害事件、神戸酒鬼薔薇事件、長崎幼児殺害事件を迷いながらも挙げていました。池田小事件や9.11がない理由を尋ねると「その頃はあまりニュースを見てなかったんです」と一応は答えていましたが、なるほど自分と年の近い人間が殺人という犯罪の行為者となったことの衝撃度は相当なもののようです。
しかもこの三つの事件は、被害者もまた子供という共通点を持っている。犯人が大人であるならば「完全な他者」として、むしろ目は被害者への同情や立場可換性へと向くが、犯人と被害者が子供の場合はこれと大きく異なるということでしょうか。まだ社会に出ていない子供にとって、社会的大事件の犯人に自分と歳の近い子供がいることの重大さは計り知れませぬ。加害者が自分(第三者的立場である子供達)と同じように構築していたはずの子供同士の生活が殺し殺される関係へと向いてしまったことへの戦慄がそこにはあるのかもしれません。
願わくばこれらが、彼個人の人生にとっては少しでも良い方に作用するものでありますように。