踏み絵ともなりうる今回のプロ野球騒動。

今回の騒動のハジマリは近鉄オリックスの合併が発表された時でしたよね。僕はその頃から、メディアでの色んな人たちの発言を注視し、推移を記憶していこうと決めました。
僕が知る限り、その時点でこのプロ野球問題に関して一番早くしかも一番深い意見を述べていたのは、言わずと知れた二宮清純氏でした。彼は最初の時点で、さまざまな「論客(?)」が今言っているような提案をし、プロ野球界の根底にある大きな問題を指摘していました。当時の世間は、「合併反対」を掲げるウェブサイトがちらほら出てきて、世論追っかけマスコミはまだ世論の動向を伺っているような状態でした。
一リーグ制移行という話題が出てきた時に僕はすぐに三通のメールを出しました。近鉄選手会に向けての「頑張って」メール、プロ野球選手会への「球界全体の問題と思って戦って」メール、そしてOB会へ向けての「OB会としてはどういう立場なのか」という質問のメール。最後のメールに対する返事は、約一週間後きました。「まだ情報が不確かなのでコメントできない」という、ふざけた返事。
自分達のプレーを見て憧れプロ野球を志したかわいい後輩達が困っている様子を組織として支えないOB会のふがいなさには心の底から落胆しました。おそらく自分達のこれからのことが心配なんでしょう。その頃のOB達といえばごく一部の人間を除いてほとんど動かず、半分タレントとして露出の多い元近鉄の金本氏は全く深く考えずに1リーグ制に賛成し、今ではもはやピエロと化した張本氏はその頃から自分の餓鬼の如き保守的な執着心をさらけ出した。
そして世論の大多数が選手会を支持していることが明らかになるとOB達は「昔から球団側は選手に冷たかった」などとテレビで愚痴る。張本は痛いところを突かれると反論も出来ずにキれる。
これらのだらしないOB達に対して新庄選手はまっさきに「パリーグ最高」と声高らかに叫び、日本のプロ野球界を見限って海を渡った野茂選手とかつてオリンピックでバッテリーを組んだ古田選手は、プロ野球界の将来を一身に背負い戦っている。
オーナーや球団社長だけじゃなく、球界からは廃すべき人間、これからのプロ野球界に必要不可欠な人間がハッキリしたわけですよ。「せっかくチケット買ったのに」と球場前で落胆する将来への意識のないファン、「子供が楽しみにしていたのに」などとほざいて「このストはその子供や孫のためにやっている」ということを教えようともしない親、世論の反応に驚いたのか今度は子供を偽善的に記事に使って自説を補強したつもりになっているどこぞの新聞。
腐ったオーナー達を筆頭に、これだけの腐敗しきった構造がいつの間にか構築されていた。いいチャンスだ、徹底的にメスを入れるべきだ。こっちの勝利はほぼ約束されている。世論迎合政界は、誰も見ていないのに空しくも選手会を支持しているんだから、この力も借りるべきだ。借りるだけで返さなくていいけど。