Crow Left of the Murderアーティスト: Incubus出版社/メーカー: Sony発売日: 2004/02/03メディア: CDこの商品を含むブログ (17件) を見る

やってしまった。何てことをしてくれるんだこの人たちは。前作の完成度の高さにも正直ビックリしていたのに、今作はそれを凌駕している。
inubusの特徴の1つに、予想をちょっとだけ裏切ってくるシンコペーションの使用が挙げられる。bassが代わりその辺が失われていないかという心配が若干あったが、どうやら近作でもそれは保たれているようだ。この崩しが独特のノリを与えている。「Leech」の間奏での3小節割りのアプローチではこのノリが見事に効き、ラストを迎える前にもう一度エネルギーの塊をうねらせ増幅させるような展開になっている。
今作はその歌詞とは裏腹にパワーを出して豪快に感じ取ってもらうというものではなく、静かだが底に滾る何かを感じさせるもの。こだわりにこだわった一品といえる。
incubusのメロディラインの特色がモロに出ている「Talk Show on Mute」の他、「Agoraphobia」や「Southern Girl」「Leech」などが特にオススメ。
それにしてもドラムの音がまた一段と良くなっている。繊細でお洒落で、叩く時に音にいかに気をつけているかがこっちに伝わってくる。うーむ、スバラシイ。