エネルギー・環境でマニフェスト比較。

各党のマニフェストについて、少しエネルギー・環境分野に特化して軽く比較してみる。まずエネルギー。自民は依然として原子力メイン。社民と共産が原発縮小の立場で、「核燃料サイクル計画即時中止」とか訳の分からんことを言っている。民主は原子力については「監視徹底」として、新エネ予算の倍増を謳っている。公明は原子力に言及せず、新エネや省エネ路線。エネルギーに関しては自民と民主が一応ちゃんとしたものになっていると言える。具体性に関しては自民はかなり乏しいが。
京都議定書関係についても見ておく。自民は「努力します」程度。公明は省エネとクリーンエネルギーで、RPS法見直しについて触れているところが評価できる*1。共産は自然エネルギーで、同じくRPS法に触れる。民主は環境税や国内排出権取引導入、森林再生と新エネ・省エネ。社民は森林整備とか国産材利用推進とか。
つまり、自民はほぼ「現状維持」と考えていい(「今の状態のまま」ではなく「この流れのまま」)。これに対し民主は炭素税とかで得た財源を新エネや省エネに充てるという方策。社民や共産は原発予算を削減して、そのぶんを新エネや省エネへ。公明は新エネや省エネへの予算をどこから持ってくるのか不明。
他に評価できるところを列挙。自民はポスト京都議定書絡みの外交に触れている。極めて簡単にしか触れられていないが、これはとても重要な点。公明はエコ産業拡大による雇用創出を謳う。でも「エコ産業」の定義はよくわからないので、「160万人」と言われてもわからん。民主は「資源循環・廃棄物管理法案」の2006年度での提出を掲げる。内容についても具体的に記述されているし、これは是非とも頑張ってもらいたい。共産は自動車メーカーに対する情報公開の義務付けやら環境アセスメントやらを言ってるんだけど、具体性が全くないんだよなあ。社民は。。。特になし。

*1:RPS法の問題点についてはこちら[ http://d.hatena.ne.jp/yeyehill/20050605/p1 ]