2006年アルバム独断と偏見ベスト5

今年も、新作のお気に入りランキングを書いてみよう。ただし今年は気に入った作品が少なくCDを十数枚しか買ってないので、ベスト5にしておく。ちなみに星五個で「何度も聴きたい」というかなりの好評価。星十個は「生涯の名盤」。何回も聴いているうちに多少評価が変わったりもしているので、以前レビューした時と星の数が違うのもアリ。


■第一位

Proof Positive

Proof Positive

【ややファンク強の明快ミクスチャー】
評価:★★★★★★★★★☆
ミクスチャーのデビュー作ってのは大概が「ハイハイヨカッタネ。」って言いたくなるのだが、これは違う。混合物でありながらも方向性がクッキリ見え、且つ遊び心溢れる驚愕のデビュー作品。恐れ入りました。
全員が高い技術力を持ち、面白くカッコいいアレンジで、ファンキーでありロックであり。軽快に流していく様がなんとも肝が据わっていて、惚れ惚れする。雰囲気としてはIncubusの1st〜2ndの音から無茶苦茶ぶりを抜いた感じで、2がその典型。4、10大好き。このバンド絶対来るよ。来なきゃ世界がオカシイってくらいに。




■第二位
LIGHT GRENADES

LIGHT GRENADES

評価:★★★★★★★★★☆
【堂々の再帰シンプルロック】
文句のつけようが無い。なんなんだこの人達は。綿密に計算しつくされたシンプルさの中に、ゆらりとした緊張感とトゲトゲしさを感じる。しかしそれを表に出して聴き手に突き付けるのではなく、あくまで「感じ」させる。しかもそこで自慰的演出に陥るでもなく、彼らにしか作り出し得ないようなヘンテコなメロディで僕らの感情に訴えかける。4など、誰がこんなシンプルでキャッチーなのに少し聴いただけでコイツ等だと同定されるようなロックを創れただろう。かと思えば3や5のように美しいメロディも聴かせてくれるし、10や12のように一回聴いたら忘れられないような強烈な展開も編み出せる。チェコの絵本を思い出させるような歌詞カードの絵も、このバンドの音楽に良く合っている。こんな風にどんどん新しいカッコ良さを提示しくれるアーティストの存在は、本当に貴重だ。




■第三位
REVELATIONS

REVELATIONS

【裏で踊るハードロック】
評価:★★★★★★★★☆☆
前作よりもさらにまとまりができ、ファンク色が濃くなった。相変わらずな部分と新しさ提示部分のバランスが見事。特にVoが凄みを増した感じ。出来としては「震撼」とまではいかんが。2、9、10、12がカッコいい。




■第四位
One-X

One-X

【優等生へヴィーロック】
評価:★★★★★★☆☆☆☆
カッコよさ前作から大幅アップ、アレンジもバリエーションがまだちょっと少ないがかなり作りこんでいる感あり。音も全体的にすごく良くなった。ただ新しさという面では今ひとつ、優等生という感じ。3、6、9、12が好い。




■第五位
MONSTER

MONSTER

【和洋ポップロック
評価:★★★★★★☆☆☆☆
悪戯心満載で、それがうまくハマって面白かったりダサかったり。メロが今までにないくらいパターン豊富で前作より○。既発表曲含めて2、5、8、10、11、12、14が佳曲。欲を言えばシェーンよもっとパターンで遊んでくれ。




以上。今年はあんまり数を聴けなかったけど、Cross Cultureという素晴らしいバンドに出会えただけでもう満足だ。好きなバンドも順調に良い作品を出してくれたし、新しいバンドの成長も見えたし。来年はもっとアンテナ張ってようっと。